お客様が大切にしていることを拾い集め
真の課題にフォーカスする
本件は、大手総合情報企業(以下、お客様)がサービス展開するブライダル情報サイトの開発プロジェクト。クライアント(結婚式場)とカスタマー(新郎・新婦)を結びつけることで市場の活性化を促進するが、新郎・新婦の「結婚」に対する価値観が時代と共に随時変化する。それぞれのニーズに応えるためには、単にシステム改修の視点だけではなく、クライアントである結婚式場やシステム運用しているお客様の業務フローや、利用者であるカスタマーの利便性を考慮した視点も必要になってくる。
そのため、特にお客様から求められるニーズへの理解については慎重に行い、システムに携わるすべての業務フローを把握した上でシステム設計および運用設計を行っている。
単に安定動作すれば良いシステムというだけではなく、利用者にとって使いやすいシステムであることと共に、関係者の業務効率改善にも貢献できるような思想で取り組んでいる。
お客様とCIJとの信頼関係が築けており、「お客様との相互理解を深めることでプロジェクトが一枚岩になって動いて行く」という信念の元、日々プロジェクトを稼働させている。
初期は4〜5名だったが、徐々に拡充し、現在は20名ほどがプロジェクトに参画している。
プロジェクトを横断した情報統合の発生
難解な技術課題を乗り越えるチームの工夫
数年前、我々が携わっているサービスのみで管理していた会員情報と他のサービスの会員情報を統合するプロジェクトが発足。会員の個人情報を扱うため、セキュリティリスクへの対応が重要な案件となった。
インターネットに繋がっているものは常にセキュリティの危険性が伴うが、そうであってもセキュリティ事故だけはあってはならない。障害となる情報漏えいのリスクをすべて洗い出し、セキュリティ対策を納得いくまで整理して、プロジェクトを進めた。最も大変だったのは認証周りで、新たな技術習得が必要となる認証技術もあったため、メンバー全体に育成を施しながらプロジェクト進めることに。
育成と業務に関する工数バランスの課題があったが、お客様とも相談しながら業務を進行し、必要に応じて育成の工数を含めた調整を行うことで解決した。
現在、納期通りにリリースされ、統合された会員情報を用いてサービスが運用中である。
サービスを通じて皆様を幸せにする
そして、困難の中でも諦めずひとつの時代を作る
市場の変化が大きいということはそれだけシステムへの変更要求も多くなる。そんな中でもどのようなところにモチベーションが見出されているかを最後にご紹介したい。
「やはり有名なサイトですので、障害発生時のプレッシャーみたいものは大きいです。しかし、その分さまざまな方に認知されてるため、やりがいを感じる」とユニットリーダーのS.K.さん。
また「このサービス自体が結婚というテーマを扱っているため、我々の作業や貢献が新郎・新婦含めて皆様を幸せにしているいう実感とやりがいがある」とは統括リーダーのT.K.さん。
また、コロナ禍において、挙式しないという選択が常識になろうとすることに対して「マーケットをどう転換させていくのか」という命題が飛び交ったそう。
そんな混迷の中、自分たちはどのように市場を作っていくかという議論が起こり、「我々はそれをお手伝いすることでなにか『ひとつ時代を作っている』という感じがした」とのこと。
どんな状況でも諦めず、お客様と同じ目線で取り組むからこそ、多くのコミュニケーションが生まれ長きにわたる推進力を起こし、現在もプロジェクトを支え続けている。