近年、社会的に注目を集めている自動車の自動運転は、今後さらなる進化を遂げて社会に普及していくことが予想されている。自動運転を実現するために必要な車載システムは、当社の得意とする分野でもある。自動運転に取り組む2名の社員に取材を実施し、プロジェクトへの関わり方と想いを聞いた。

自動運転の先端技術に関与
人の命を守る安全設計への取組み

本件は、自動車の自動運転技術による車載システムの開発プロジェクト。

自動運転技術(以下、自動運転)とは、センサーやカメラ等の車載機器とソフトウェア、コンピューターを組み合わせて車両を自動制御し、運転者の介入を抑える技術のことを表す。センサーは周囲の障害物、車両、歩行者などの状況を常時監視し、その情報を基にしてソフトウェアが運転判断を下すことが基本的な動作である。

CIJは、自動運転よりも以前から車載システムに長年携わっている。過去には、自動駐車機能やカーオーディオシステムなどの開発に関わり、技術力とノウハウを蓄積してきた。現在は、CIJが主力とする分野の1つに事業を成長させており、高い専門性と提案力を活かしてお客様の求めるシステムの開発に貢献している。自動運転に関われているのも、これまでの功績を評価いただいたためと考えている。

自動運転では、CIJは「安全設計」を主に担当している。自動運転の安全性を確保するために、障害を未然に防ぐ仕組みや、障害が発生した場合に影響を抑制する仕組みをシステム面から設計している。安全設計は人命に直結するため、自動運転の中でも特に重要な要素である。

技術的に難しいプロジェクトへの取組み
メンバーの育成と能動的な意識の醸成によるチーム力の底上げ

CIJは数年前からプロジェクトに参画し、現在は約10名の少数精鋭体制を築いており、要件定義後の工程に幅広く対応している。ユニットリーダーのT.Iさん(以下、T.Iさん)と中堅社員のS.Oさん(以下、S.Oさん)は自動運転の技術的な難しさについて次のように語る。

「自動運転は各自動車メーカーが参入している市場成長の高い分野です。先端技術を常に扱うので前例がほとんどありません。ソフトウェアの専門性は当然のこと、車載機器のハードウェア知識や数学などの学術的な知識も幅広く求められます」(T.Iさん)

「車両の挙動と安全性を考慮し、処理のタイミングや走行速度など時間に関する制約にも留意しながらシステムの制御方法を設計しています」(S.Oさん)

このような難しいプロジェクトを成功させるには、技術力の向上と日常的な研鑽は欠かせない。メンバーへの技術教育、能動的な仕事の姿勢や意識の醸成などチーム力の底上げにも精力的に取り組んでいる。それら以外に日頃から工夫していることついて次のように語る。

「自動車は生活において身近なものです。1人のユーザとして普段の運転経験から得た気付きをシステムの設計に活かしています。ニュースで自動車の事故を見たときはシステムで防げなかったのか意識することを習慣にし、人の命を預かっている緊張感を持って開発に向き合っています」(T.Iさん)

お客様と協同して新しい価値を生み出し、社会に貢献する

近年、何年にも渡って、自動車業界はITの進化が目覚ましく、社会からは常に高い注目を浴びている。技術の変革スピードが速く、システムに求められる要求事項は高度化している。そのような中、CIJはお客様との協力体制を築き、信頼関係を深めてきたことにより、お互いのシナジーを発揮してプロジェクトを推進していると言う。

「お客様とは共通目標の達成に向かって一緒に考え、時には悩み、コミュニケーションを密に取りながら仕事をしています。難題があっても包み隠さずにお客様と対話し、協同することによって新しい価値を創造するプロセスを大事にしています」(T.Iさん)

日々の仕事に対して能動的に取り組み、お客様が求めるアウトプットを出すだけではない。お客様の声には表れない潜在的なニーズを正確に捉え、ソリューションしていることが、お客様からの評価にも繋がっていると考えている。


最後にプロジェクトに携わって、どのようなところにモチベーションが見出されているかをご紹介したい。

「プロジェクトの目的は、デモ用の自動車の完成であり、その後の製品化を目指しています。市販されて多くの人に使っていただけることにやりがいを感じています」(T.Iさん)

「私たちの成果が一つの製品として形になり、動き出すことに楽しみがあります」(S.Oさん)

自動運転は市場規模が大きく、今後、さらなる成長が見込まれている。そのような開発に携われることに技術者としての喜びや使命を感じ、現在もプロジェクトを支え続けている。

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このようにCIJでは、車載分野の高い技術力とお客様とのコミュニケーションを通じて、お客様の要望を満たすシステム開発をご提供しております。