DX推進を阻むレガシー・システムから新しいシステムに移行する
レガシー・システムとは、今となっては古くなり保守運用が非効率化してしまったITシステムのことを示す。DXの目的はIT技術の活用によって組織を変革することにあるが、様々な制約をもたらすレガシー・システムの存在がDXの足かせとなっている。CIJではこの様なレガシー・システムを新しいシステムに移行するマイグレーションサービス「LeGrad」を提供し、お客様のDX推進を支援している。
LeGrad事業に携わっているプライムビジネス事業部 ユニットリーダーのD.Yさん(以下、D.Yさん)は、レガシー・システムを使い続けていたお客様の状況について次のように語る。
「古い技術で現在は希少となる開発言語がシステムに使われていることが多いです。ITエンジニアにとって難易度がとても高く、機能追加や保守が難しい状況になっています。マイグレーションを行うにもレガシー・システムの仕様は様々で技術的に難しく、お客様はなかなか踏み出せない背景があります。CIJではお客様のシステムの状況を分析し、状況に応じて最適な新しいシステムへの移行を長年に渡って実現しています」(D.Yさん)
業務プロセスに潜む問題の本質にフォーカス
新しいシステムの要件を作り込む
実際、どのようにしてレガシー・システムを移行するのだろうか。CIJではシステムの移行後も移行前とまったく同じ動作を実現することを重要視している。レガシー・システムを科学的に分析した情報を基にして、お客様の見えている事、見えていない事を明らかにしながら新しいシステムの要件を作り込んでいく。
「お客様が気にしている事だけでなく、見えていないシステム課題、真の課題にフォーカスして移行仕様をご提案しています。そのために、お客様と会話する機会はできるだけ多く設けて、お互いに齟齬のないようにすることを心掛けています」(D.Yさん)
その提案力はお客様からも高い評価を得ている。
「CIJは独立系SIerのため特定のメーカーのハードウェアやソフトウェアに縛られず、お客様に合った最適なご提案が可能です。この事もお客様にご評価いただいている理由の1つと感じています」(D.Yさん)
レガシー・システムに固有の技術課題に対して柔軟に対応
新しいシステムの要件を決定した後、CIJが持つ言語変換ツールをお客様向けにカスタマイズし、それを利用して言語変換を実施する。言語変換ツールはPL/IやCOBOLといった開発言語を他言語に変換する。D.Yさんは、様々な開発言語に柔軟に対応できるのがCIJならではの強みと感じている。
「レガシー・システムでは、PL/Iのような汎用性が高くて様々な書き方ができる言語、COBOLのようなルールが比較的厳格な言語など様々あります。新しいシステムに適した形に言語を変換するには、言語仕様の深い理解と言語間の仕様を吸収する設計が重要で、それらを可能にする技術力がCIJにはあります」(D.Yさん)
LeGradのプロジェクトに携わったプライムビジネス事業部 中堅社員のK.Kさん(以下、K.Kさん)はCIJの技術力について次のように語る。
「汎用的な変換が難しい業務プログラムを担当していたのですが、分からないことは聞けばすぐに応えてくれる先輩が多くいるので心強く感じました」(K.Kさん)
「LeGrad」を通じてお客様の悩みを解決
社員の成長と自信に繋がる
CIJの主力事業であるLeGradに関わるということは、会社のブランドを背負う重圧を感じて仕事をしている。そんな中でどのようなところにモチベーションが見出されているかを最後にご紹介したい。
「LeGradでは自分たちの意見がプロジェクトやお客様の行動に対して影響を及ぼすことができるのでやりがいを感じています。その中で試行錯誤を繰り返し、自分なりに上手くできる方法を編み出して行っています」(D.Yさん)
「LeGradに携わって技術力がものすごく上がりました。自分の意見をお客様にご提案する機会もあり、納得していただいた時はとても嬉しかったし、自信にもなりました」(K.Kさん)
LeGradは、CIJがプライム(一次請け)として主動するソリューションである。レガシー・システムを知るベテランエンジニアが少なくなっていく中でも、経験豊富なPMやPLが若いメンバーに技術継承を行い、まだ日本に多く存在しているレガシー・システム問題に対応し続けている。
「お客様の悩みにソリューションを提案できるのはエンジニアとして嬉しいこと」と、2人は声を揃える。
LeGradは長年に渡って数十件もの成功実績があり、同じだけのレガシー・システムに関わるお客様の課題を解決してきた。それらの1つ1つはCIJ社員の技術力と実行力によって積み重ねてきた成果に他ならない。